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【弊害】ポジティブシンキングは考え直すべき【メンタル病みます】

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どーも、ふじです!

僕は、巷にあふれるポジティブシンキングがどうも苦手なようで、よく同じ意見の人に出会います。とはいえ、僕も一時期は頑張ってポジティブシンキングを実践していたことがあります。

正直なところ、けっこうきつかったのを覚えています。「自分はできる!できる!」みたいなやつだったり、「どんな時も明るく笑顔!」だったり、「何事も前向きに考えよう!」だったり、色々やりました。でも全然しっくりこなかったんですよね。それどころか途中からメンタルが悲鳴を上げ始めました。イメージ、泣きそうになりながら「僕はできる!それでもできるんだ!」みたいなね。(まあ、あくまでイメージですが)

そんな過去の自分を見ると「もう、無理すんなって・・・」「泣きたいときは泣けばいいじゃん・・・」と声をかけてしまいたいです。

そんなこんなで今日はわりとポジティブシンキングをディスっていくことになりそうです。

防衛的ペシミスト

ペシミズム(直訳で悲観主義)、こんな言葉聞いたことないでしょうか?じつは、日本人は90%以上が、この防衛的ペシミストです。つまり、ネガティブ思考です。ただ注意してもらいたいのが「くよくよしていて、行動できない」というようなネガティブ思考とは違います。

防衛的ペシミストは、悪い事態をあらかじめ予測し、対応策を練ることを得意とします。このような失敗することへの不安に対応しながら、着実に目標達成していくのです。(防衛的ペシミストに合った目標設定とは

なんだか、アリとキリギリスの童話を思い出しますね。この物語ではどうなったかというと、寒い冬を越すために日々準備していたアリたちは生き残ることができました。キリギリスはというと食べ物がなくなって死んでしまいました。

どう考えてもアリが正しいですよね。何が言いたいかというと、防衛的ペシミストには彼らなりの戦略があるということです。つまり、失敗を避けながら着実に達成していこうとするのです。

そもそもこの概念は、1986年にジュリー・ノーレムとナンシー・カーターが提唱した概念で、悲観的なのに成功している人がいるのはなんでだろうという疑問から始まった研究でした。引き寄せの法則みたいなのとは違って、徹底的に失敗を遠ざけることで、成功を引き寄せることができているんですね。

防衛的ペシミストはポジティブシンキングが苦手

悲しいことに、防衛的ペシミストの人にポジティブに考えるように指示すると、パフォーマンスが下がるということが、ノーレムらの実験によって示されています。逆にしっかりと準備をしておくよう指示した場合の方がパフォーマンスが向上することも証明されました。

つまり、僕らは予測できる失敗に対策を立てておく方が、挫折しにくいということです。間違っても、死ぬこと以外はかすり傷みたいな思考は避けてください。彼らは戦略的オプティミストという、多少の飢えでは死なないキリギリス的な人種です。(もちろん、それはそれで成功する考え方です)


戦略的オプティミスト

前にうまくいったから次も行ける!失敗しても死ぬわけじゃないから全然OK!みたいな考え方の人たちです。この戦略的オプティミストの人たちは、最高の成果をイメージすることでパフォーマンスが向上するという特徴があります。

以前の僕はペシミストなのにオプティミストの戦略を、泣きながら使っていたことになります。かすり傷ひとつ負いたくないのに、死ななきゃOKみたいにはどうしても思えっこないですよね。僕らは傷を避けて通る戦略の方があってます。

ちなみに日本は、戦略的オプティミストが最も少ない国だというデータもあります。言い換えれば、世界で最も自己啓発に拒絶反応をおこす国だということになります。これは脳のセロトニン受容体が関係していて、遺伝で決まっているので仕方がないです。(ああ悲しい・・・)



白熊のリバウンド効果

これもぜひ知っておいてもらいたいことなんですが、心理学者のダニエル・ウェグナーが提唱した心理メカニズムでして、ネガティブから目をそらそうとすればするほど、頭がネガティブでいっぱいになってしまうということが証明されています。


「赤いリンゴのことを絶対に考えないようにしてください」と言われたらどうでしょう?リンゴが頭から離れなくなってしまいますよね。「できる!できる!」や「常にポジティブに!」も一緒で、逆にネガティブが際立ってしまってるんですね。というか、すでにできてる人は「できる!」とか言わないですからね。ポジティブな人は、あれが素だから問題ないんです。こういうことだったんです。



感情は使いようである

再三いいますが、自己啓発のテクニックはほとんどの日本人に合わないです。おそらくこの記事を見ているあなたもそうです。そもそも多少なりとも自己啓発に疑問があるからここにたどり着いたということで間違いないはずです。


つまるところ、ネガティブもポジティブも感情は使いようです。そしてネガティブな感情には普通にメリットがあります。それは準備を怠らないことです。これは楽観主義の人には絶対できないことです。その代わり彼らは圧倒的に数をこなします。これは悲観主義の人にはできないことです。

ネガティブに陥りやすい人は、目標を決めるときに最悪の事態をいくつか想定しておくことであらかじめ失敗を回避できます。もう一度言いますが、これは圧倒的メリットです。



さいごに

今回この記事を書いたのは、過去のしんどかった自分と同じように苦しんでいる人に救いの手を差し伸べたかったからです。僕は頑張っても頑張っても報われず、まだまだ努力が足りないんじゃないかと、自分を責めた時期があります。でもあの時、苦悩したことはとても大切に思っています。なぜなら、同じように苦しんだ人と分かり合うための共通言語になったからです。苦しむ人の気持ちがわかるようになったのです。あなたにとっても大切な経験になることを祈っています。


それじゃ、またね!


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ふじ

(元)経験年数4年のメンタル系作業療法士。パーソナルカウンセリング・コーチングの経験を経て独立。現在、自由人。「個人が自由に生きる」ことをテーマに、メンタルの整え方や心理系スキルについての発信をしています。

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