心理系医療従事者が人生について考えるブログ

自由への逃走

ポジティブ心理学 自由な心の育て方

ポジティブ心理学がたった1記事で分かるまとめ【科学的根拠あり】

更新日:

本記事では、以下の疑問について解決していきます。

疑問

・本当の幸福とは何か?
・何が人をずっと幸せにするのか?
・人生を価値を最も高めるにはどうすればいいのか?

 

ふじ
ポジティブ自由人の僕が解説します!

 

ポジティブ心理学とは?

ポジティブ心理学とは「何が人をずっと幸せにするのか?」を科学的に明らかにする心理学のことです。(Serigman、Flourish A Visionary Understanding of Happiness and Well-beingより)

 

【定義】

ポジティブ心理学とは、私たち一人ひとりの人生や、私たちの属する組織や社会のあり方が、本来あるべき正しい方向に向かう状態に注目し、そのような状態を構成する諸要素について科学的に検証・実証を試みる心理学の一領域である

 

Martin Seligman, 2002

 

このポジティブ心理学は心理学史では、第4の波と言われています。(①病理モデル ②行動主義 ③人間主義的心理学 ④ポジティブ心理学)

 

これまでの心理学の波は人間の欠陥、欠陥の克服、痛みの回避、そして不幸からの脱出に焦点を当てていましたが、ポジティブ心理学は幸福、満足、興奮、楽観性、幸福の追求、人生の意味に焦点を当てていきます。また、最近では人間関係や目標達成などの要素も重視されてきています。

 

ポジティブ心理学の目的

ずっと続く豊かな幸福(フラーリッシュ)を実現すること、これに尽きます。

 

この持続的幸福(フラーリッシュ)を実現するための要素が次の5つです。

 

ポジティブ心理学の5大要素

ポジティブ心理学では、幸福を形成する要素は5つあると言われています。その5つとは、以下の要素です。(それぞれの要素の頭文字をとって「RERMA:パーマモデル」で表現されます。)

 

ポイント

【PERMAの5要素】

  1. Positive emotion(ポジティブ感情)
  2. Engagement(没頭)
  3. Relationships(人間関係)
  4. Meaning(人生の意味)
  5. Achievement(達成)

 

この5つの要素は単体でも機能するし、組み合わさっている場合もあります。パーマモデルでは、5つの要素をそれぞれ高めていくことによって「ウェルビーイング(良好な状態)」が促進され、持続的幸福(フラーリッシュ)が実現されると言われています。

 

 

以前、こちらの記事でも紹介しました。

【ウェル・ビーイング】幸福の5つの要素とは?【ポジティブ心理学】

どうも、ふじです! 生き方を迷っている方って、多いので、今回は人生の幸せについて書いていこうと思います。ただ、一つ断っておきたいのが僕自身「幸せ」っていう言葉は嫌いなんですよね。 なぜ嫌いかというと、 ...

続きを見る

 

それでは、5つの要素を簡単に説明していきます。次々行ってみましょう~。

 

ポジティブ感情

1つ目の要素はPositive emotion(ポジティブ感情)です。やはり、人生を楽しく生きるためにはポジティブな感情(肯定的感情)は必須です。

 

「うれしい」とか「楽しい」といった感情は、人を人たらしめる決定的なポイントになります。また「人は感情で動く」というのはあなたもご存知ですよね?

 

楽しい時は前向きに行動できるようになるし、悲しいときやつらい時はどうしてもやる気が起きないと思います。

 

ポジティブ感情の測定尺度として以下の10の感情があります。

  • 興味のある
  • 興奮した
  • 強気な
  • 熱狂した
  • 誇らしい
  • 機敏な
  • やる気がわいた
  • 決心した
  • 注意深い
  • 活気のある

 

ここでポイントとなってくるのが、必ずしも「嬉しい」とか「楽しい」感情であるとは限りらないということ。

 

また、このポジティブ感情は遺伝の要素があります。生まれながらに何をやっても楽しさを感じないという人が一定数いるようです。こちらについては過去記事にて解説しています。

ポジティブ感情を決定する3つの要因とは?【ポジティブ心理学】

  どうも、ふじです! 人生、楽しんだ者勝ちなのだ!という人がいます。そりゃそうですよね、楽しくないより楽しい方がいいに決まってます。でも、そもそもどうやったら楽しめるのか、あなたは疑問に思 ...

続きを見る

 

没頭(フロー)

つ目の要素はEngagement(没頭)です。没頭できる趣味や仕事があると幸福感は大幅にアップすると言われています。

 

また、没頭するということに関しては、ポジティブ心理学に大きく貢献したミハイ・チクセントミハイのフロー理論が重要です。これは、後の「フロー」の項目で詳しく解説していきます。

 

人間関係

つ目の要素はRelationships(人間関係)です。ここでいう人間関係とは、自分にとって重要な人とのつながりのことです。

 

友達が多くても、孤独な人はたくさんいますし、逆に友達は2~3人しかいなくても、とても充実している人もいます。質のいい人間関係を持っていれば幸福度は高まりやすいです。

 

また、人は社会的な生き物だと言われます。ポジティブ心理学の創設者であるクリストファーピーターソンは、人が幸福感を感じるときというのは、ほかの他者の存在があることがほとんどだと言います。

 

アルフレッド・アドラーが「人間の悩みや幸福は人間関係から生まれる」というのもうなづけます。

 

人生の意味

つ目の要素はMeaning(人生の意味)です。これは、5つの要素の中で最も大きな幸福感をもたらすと言われています。

 

自分のやっていることに意味があれば、それだけ幸福感を得やすくなります。また、人生の意味が他者や自分以外の何かに向いたとき人生の意味は最大化されることが多いことも分かっています。

 

人生の意味については、過去記事で何度も取り上げています。詳しく知りたいという方は以下の記事を参照されてください。

【人生の目的】生きる目的を探すな。そんなもん自分の手で作り出せ!

人生の目的とは何か?この人類最大のテーマの答えはいまだ明らかにされていない。2600年前に「ブッダ」が唯一明らかにしたと聞くが、なぜこの問いは解決していないのだろう?   それは、こういうこ ...

続きを見る

 

達成

つ目の要素はAchievement(達成)です。言うまでもなく、何かを達成した時というのは嬉しくなりますよね?

 

何かで成果を上げること、もっと言うと、少しでも成長していることを実感することが幸福感に繋がります。また、ものごとを達成していくにつれて自己効力感が高まり、次の目標に向かって挑戦しようという意欲も湧いてきます。

 

何かを達成していくにあたっては、正しい目標設定がカギになります。「達成率をあげたい」「絶対に失敗したくない目標がある」という方は以下の記事を参考にしてみてください。

 

長期目標設定はこちら

【長期目標の立て方】自由人になるために長期的視点を持った方がいい理由

どーも、ふじです!   今回は、自由な人生を送るためになぜ長期的視点が必要なのかというお話をします。   多くの人は、目先の利益に飛びついてしまうというのが現状なわけで、どうしても ...

続きを見る

 

短期目標設定はこちら

【if then プランニング】達成率爆上げの目標設定方法のまとめ

どーも、ふじです! 目標設定といえば、いろんな方法があるわけです。     「夢リスト」とか「成功イメージを持て!」とか「引き寄せ」みたいにスピリチュアルなのもたくさんあって、僕も ...

続きを見る

【MACの原則】正しい目標設定をしないと自由になれないことが判明

  ふじどうも、ふじです!今回は目標設定で絶対に外せない3つの原則と目標達成を加速させるサポートテクニックをご紹介します!   「絶対に目標達成したい!」「もう、しくじりたくない! ...

続きを見る

 

 

ポジティブ心理学の6つのキーワード

先ほどは幸福に関する5つの要素を見てきました。しかし、「天気」に温度、湿度、風向き、降水量・・・とたくさんの要素があるように「幸福」にも抑えておくべきポイントがあります。

 

これから紹介するキーワードもひとつひとつが独立して機能するわけではなくて、相互的にかかわりあっている要素のひとつとして理解してもらえるとありがたいです。

 

これから、7つのキーワードを紹介しますので、一緒に記憶に焼き付けていきましょう。

 

 

キャラクタ―・ストレングス

キャラクタ―・ストレングスというのは「強み」のことです。ポジティブ心理学ではかなり重視されている分野であります。

 

強みを活かして人生を送ることは必須と言っても過言ではありません。また、個々のストレングス(強み)が活かされることで幸福感が高まったり、フロー体験が起こりやすくなります。

 

ポジティブ心理学では、強みを診断できるテストが無料で用意されているので、こちらも要チェックです。24項目ある要素の中から、あなたの5つの強みが分かります。

 

【VIA-IS強み診断テスト】心理学者があなたの5つの強みを見つける

どうも、ふじです! あなたは、自分の強みを活かして生きていますか?     もし活かしているというのなら、とても素晴らしいことです。自分の強みを活かしている人は、仕事など様々な活動 ...

続きを見る

 

ちなみに、僕の上位5つの強みは、
①審美眼 ②好奇心 ③希望 ④愛情 ⑤向学心 でした。

 

また、強みの心理学の父ドナルド・O・クリフトンが40年間かけて作った「ストレングス・ファインダー」というのもあります。(こちらは有料なので今回は紹介しません)

 

フロー

今まで、何かに集中して作業しているときに、我を忘れて流れるように時間が過ぎたということはありませんでしたか?心理学では、これを「フロー体験」と言います。

 

パッと思いつく例をあげるとしたら「ゲーム」でしょうか。気づいたら1日中ゲームをして、親に怒られたという人は後を絶たないですよね?

 

フロー体験には、ある一定の条件があることが分かっているのですが、実は「ゲーム」はこれを満たしやすいです。その条件とは以下のような状況です。(ポケモンのゲームを例に見ていきましょう)

 

【フロー体験の8つの条件】

  1. 過程のすべての段階に明確な目的があること
    次はどこどこの町に行って、新しい道具を手に入れてイベントを進めないといけない。
  2. 行動に対する即座のフィードバックがある
    敵を倒すと経験値が貯まる。またはアイテムをもらえる。
  3. 挑戦と能力が釣り合っている
    最初は、敵が弱いけどストーリーが進むと徐々に強くなってくる。敵が弱すぎたり強すぎると楽しくなくなる。
  4. 気を散らすものが意識から締め出される
    完全に没頭して、日常生活の悩みや不安が意識から締め出される。 
  5. 失敗の不安がない
    完全に没頭していて能力とも釣り合っているので、負ける気がしない。また、ポケモンセンターに行けば無料で回復してくれる。
  6. 自意識が消失する
    自分という意識がなくなる。ゲームの主人公になりきったような感覚になる。
  7. 時間感覚が歪む
    時間があっという間に過ぎたような感覚になったり、ほんの一瞬のことがものすごく長く感じられたりする。
  8. 活動が自己目的的になる
    ゲーム自体が楽しいため、現実世界で何も得られなくても満足感が得られる。

 

 

自己効力感(セルフエフィカシー)

自己効力感の概念はカナダの心理学者アルバート・バンデューラが提唱しました。これは自分に対する自信のことです。要するに「自分には、これをやってのける能力がある」という感覚です。

 

バンデューラは、自己効力感を高めるには4つの方法があると述べています。

自己効力感を高める4つの方法

  1. 成功体験
    過去の自分が達成した経験
  2. 代理体験
    他者が達成したことを参考に「自分もできそうだ」と思えること
  3. 言語的説得
    言葉で諭(さと)すこと
  4. 健康な心身状態
    心と身体にエネルギーがあること

 

当ブログでは、明日クビって言われても大丈夫なくらい自信がつくようにあなたのサポートをしていきます。自己効力感に関しては、今後もコンテンツを増やしていく予定です。

 

レジリエンス

レジリエンスという言葉は近年、心理学会で注目されている分野です。「再起力」「復元力」「精神的回復力」のように訳されることが多いです。要は「立ち直りの早さ」のことですね。

 

レジリエンス研究の第一人者であるペンシルベニア大学のカレン・ライビッチ博士はレジリエンスとは「逆境から素早く立ち直り、成長する能力である」と定義しています。

 

また、レジリエンスの構成要素は以下の8つです。

・自己認識
・自制心
・精神的敏速性
・楽観性
・自己効力感
・つながり
・遺伝
・社会制度

 

この辺りは、興味が出てきたら深堀りしていくといいと思います。

 

当ブログでも過去にメンタルアップ系の記事をあげてきましたが、メンタルが弱かったとしても、回復力さえあれば問題ないです。メンタル強い人は、傷つかないんじゃなくて、立ち直りが早いんですよね。

 

僕自身、レジリエンスを高めるために認知行動療法やストレス解消法などを活用しています。この記事を読んでくださっているあなたが、もしメンタルに自信がないなら、僕のブログのメンタルアップの記事を読んでみてください。

 

メンタルおばけと呼ばれるようになる日は近いです。
メンタルアップ関連の記事一覧はこちら

 

ちなみに言っておくと、メンタルの回復力が高まると人生がかなり自由になります。断言します。

なので、僕のブログでは「自由になるための3つの取り組み」として、まず「メンタルアップ」を一番最初にお伝えしています。

 

成長マインドセット

スタンフォード大学の心理学教授であるキャロル・S・ドゥエック教授が有名ですね。「やればできる!」の研究で日本でも知名度が上がりました。

 

成長マインドセットについては、過去記事で詳しく解説していますので、この記事は1度は読んどいてくださいね!

【成長マインドセット】人生で成功する人の考え方が柔軟すぎる件

まさか、逆境を楽しむ人間がいるなんて!   どうも、ふじです。   人の能力は石板に刻まれたように生まれ持った才能なのか? それとも経験や学習によって変えられるものなのか? という ...

続きを見る

 

グリッド

近年、注目されているのが「グリッド:やりぬく力」です。ペンシルベニア大学のアンジェラ・ダックワース教授の論文が有名です。日本では2016年に翻訳本が出たりしました。またキーワードは以下の3つ。

 

①熱意

②持続力

③長期目標

 

まだまだ新しい研究分野なのでこれからの動向に注目といった感じです。

 

他のキーワード群

・楽観主義

・ポジティビティ&ネガティビティ

・レジリエンシー

・意志力

・マインドフルネス

・認知行動療法(CBT)

・心的外傷後成長(PTSG)

など

 

あなたの幸福を邪魔する3つのもの

さて、主要な理論とキーワードを学びましたので、そろそろ幸福になるための準備をしていくとしましょう。

 

あなたの幸福感を高めるうえで、ネックになってくる3つの要素と、その対策法をお伝えしていきます。

 

準備はいいですか?

 

①相対的幸福

誰もが幸せになりたいと思っています。でも幸せになれないのは何ででしょうか?

 

それは、幸福に対する基準が間違っているからなのです。

 

キーワードは、相対的幸福と絶対的幸福の2つ。

 

相対的幸福とは、環境によって左右される幸福のことです。つまり、他人より優れているとうれしいと感じたり、高いものを買うと充実感に満たされるような感覚のこと。

 

これの何が問題かというと、相対の幸福というのは限度を知らないということです。あなたがいくらお金持ちになろうとも、上には上がいます。また、下には下もいます。

 

こうなると、マウンティング競争になってしまいます。勝ち負けという価値基準に一喜一憂する人生になることは簡単に想像がつくでしょう。そして、多くの人がこのワナにはまってしまっているのです。

 

本当の幸福感を実感するためには、次の「絶対的幸福」について理解しなければいけません。

 

 

絶対的幸福とは、簡単に言えば生きていることそれだけで幸せということ。他の誰とも比べず、自分だけの価値基準で幸せになることです。

 

チワワとポメラニアンのどっちがよりカワイイか?という比較はできません。なぜなら、種類がまったく違うからです。この問いの答えは、「みんな違って、みんな良い」ということになります。

 

人生も同じで自分と他人、どちらがより幸福か?ということは本来、比較できないのです。

 

もし比較するのなら、比較基準のある「過去の自分自身」にしましょう。そうやって成長を実感していくことで絶対の幸福を手に入れることができます。

 

ポイント

・他人と自分を比べないこと
・「過去の自分」を超えて、成長を実感していくこと

 

②承認欲求

基本的に他人からの承認を求め始めると、自分らしさを失っていくことになります。まさに絶対の幸福が崩れる大惨事です。

 

その理由は、他人に認められるために、相手の望む人物像になる必要があるからです。

 

さらに、もっとたくさんの人に認められたいと思うと、自分の絶対的な価値基準を捻じ曲げないといけません。これでは本来の自分ではなくなってしまいます

 

この課題を乗り越えるには、自分で自分自身を承認していく必要があります。つまり、承認欲求を手放すということです。

 

具体的には、自分ならではの独自性を作っていくことで自らを承認していきましょう。

 

とはいえ、「独自性なんて見つけられないよ」というのも分かります。ですが、こう考えてしまうのは、優秀な他者と比べてしまうからです。

 

自分を基準に考えてください。あなたが一番得意なことは何でしょうか?夢中になれることは何でしょうか?自分自身を内省してみることで道が開けてきます。

 

ポジティブ心理学では、あなたの強みを特定する診断テストがありますので、こちらを受けてみるといいかもしれません。

【VIA-IS強み診断テスト】心理学者があなたの5つの強みを見つける

どうも、ふじです! あなたは、自分の強みを活かして生きていますか?     もし活かしているというのなら、とても素晴らしいことです。自分の強みを活かしている人は、仕事など様々な活動 ...

続きを見る

 

ポイント

・他者からの承認に期待しないこと
・自分の独自性を作って自己承認すること

 

③目標

一般的に目標を持つことはいいことだ、という認識がります。一見正しいような気がしますが、立てた目標を実際に達成できる人はどのくらいいるのでしょうか?

 

実は、ほとんどの方が目標を立てたことで満足してしまっています。実際に行動せずに終わってしまっているのが現実です。

 

これはモラルライセンシングという心理効果が働いてしまうからです。人は良いことをしたり考えたりすると自分に甘くなるということが科学的に分かっています。

 

つまり、頑張って目標を立てたのだから、少し怠けてもいいだろうと思ってしまうのです。

 

これでは、目標を立てる意味がないばかりでなく、単なる時間の無駄です。そもそも目標とは、今何をすべきかということを明確にするために立てるのです。

 

常に、今は何をすべきかということにフォーカスして、実際に行動していくことが重要です。また、目標を追い求めるばかりでなく、プロセスを楽しめるようにしましょう。

 

ポイント

・ほとんどの人は目標を立てただけで満足してしまう
・目標や計画は今何をすべきかを決めるためにある
・目標達成までのプロセスを楽しむ

 

この3つのポイントを押さえておけば、他者に惑わされず、自分の人生を生きることができるようになります。ここは必須項目です。

 

そして、次項目では、ポジティブ心理学の介入にどれほどの効果があるのかということをお伝えしていきます。気になるところですよね?

 

ポジティブ心理学の正当性

ところでポジティブ心理学は、どのくらい効果があるものか気になりませんか?

ということで、ポジティブ心理学の正当性を調査した文献を簡単にまとめてみました。

 

メタ分析

2013年にオランダのトリンボス研究所が行ったランダム化比較試験の系統的レビューの結論を記載しておきます(Linda Bolier.Positive psychology interventions: a meta-analysis of randomized controlled studies.2013

(おそらく、現時点で最も信頼できる評価です)

 

バックグラウンド

ポジティブ心理額的介入は、精神的健康増進と治療における補完的な戦略として考えられる。本稿は、一般市民および特定の心理社会的問題を抱えている個人に対するポジティブ心理学的介入の有効性に関するメタアナリシス研究を実施する。

 

方法

PubMed、PsychInfo、Cochraneレジスタ、および手動検索を使用して体系的な文献検索を実施。(合計6,139人の参加者を含む39の研究)使用された結果の尺度は、主観的幸福、心理的幸福およびうつ病であった。ポジティブ心理学的介入としては、自助介入、集団訓練、個人療法が挙げらる。

 

結果

・ポジティブ心理学の介入において標準化された平均値は、主観的幸福度が0.34、心理的幸福度が0.20、そして鬱病が0.23であった。

ポジティブ心理学的介入が及ぼした効果の平均は小さかった。(効果量の幅は0以下~2.4。介入によって悪影響があったり、効果絶大であったりと一定した結果ではなかった)

・3〜6ヶ月の追跡調査では、効果の大きさは小さいが、それでも主観的幸福と心理的幸福にとって重要であり、効果がかなり持続可能であることが分かった。

・含まれている研究の多様性のために、結果が不均一だった。

 

結論

・メタアナリシスの結果、ポジティブ心理学的介入が主観的幸福および心理的幸福の向上、ならびに鬱症状の軽減に役立つことが示された。

・今後の課題として、エビデンス強化のために多様なレパートリーでの、質の高い研究が必要。

 

ポイント

・ポジティブ心理学の効果は、人によって幅がある
・ポジティブ心理学は、まだまだ質の高い研究が足りない

 

 

ポジティブ心理学に関する参考文献

本記事を執筆するにあたって参考にした文献は以下の通りです。

  1. The 5 Founding Fathers and A History of Positive Psychology
  2. Linda Bolier.Positive psychology interventions: a meta-analysis of randomized controlled studies.2013
  3. 内田一成.ヒルガードの心理学第16版.2017
  4. 島井哲志.ポジティブ心理学21世紀の心理学の可能性.2014
  5. タル・ベン・シャハ―.HAPPIER幸福も成功も手にするシークレット・メソッド.2007
  6. Martin E.P.Seligman,Flourish A Visionary New Understanding of Happiness and Well-being,2014
  7. Christopher Peterson,A Primer in Positive Psychology,2013

 

 

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

ふじ

(元)経験年数4年のメンタル系作業療法士。パーソナルカウンセリング・コーチングの経験を経て独立。現在、自由人。「個人が自由に生きる」ことをテーマに、メンタルの整え方や心理系スキルについての発信をしています。

-ポジティブ心理学, 自由な心の育て方
-, ,

Copyright© 自由への逃走 , 2019 All Rights Reserved.