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催眠術のしくみと理論を3分で解説【オカルトではなく純粋に科学】

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今回は催眠術のしくみと理論について簡単に解説していきたいと思います。

この記事を読み終えるころには、催眠術は「魔法だ」とか「オカルトだ」といった間違った認識は解けていると思います。

 

それでは、さっそく行ってみましょう。

 

意識と無意識

ふだん僕らは、意識して行動するときと無意識に行動することがありますよね。

生活の50%以上は無意識に行っている習慣であるとも言われますが、何の気なしに行動していたというのはよくあることです。

例えば、ふだん車の運転をする方は、いつも同じ道を同じような手順で運転していたりしませんか?

人は慣れたことをするときには、ほとんど苦労することなく無意識に行動することができるようになります。

 

また包丁でリンゴをむくのは難しいことです。

初めて包丁を握る人の動作はひとつひとつが危なっかしく、ついつい口をはさみたくなることがありますよね。

「こう持って、こう当てるんだよ。」「あぁ~、そのやり方じゃ指が切れちゃうよ!」

でも、きちんと回数を重ねて練習していくと安全に包丁を扱うことができるようになってきます。

リンゴくらい大きくて分かりやすいものなら、目をつぶっていても、よそ見をしながらでも切れるようになります。(本当は危ないのでマネしないでね)

 

この違いは何かというと、どれだけ意識して作業しているのかということですよね。

ここに意識と無意識の役割の違いがみて取れます。

 

この図は氷山の一角を模したものです

コチラの図のように、海の上に見えている氷山の部分というのは、当然ながら下にもっと大きい土台となる部分が隠れていますよね。

人間の意識もこれと同じで、無意識という土台が支えてくれています。

 

図で見ても分かる通り、「意識」よりも「無意識」の方が大きな力を持っています。

この無意識の大きな力を引き出そうとするのが催眠術のアプローチです。

 

脳派から見る催眠状態

 

催眠状態というのは、意識の制御を受けずに無意識下でのコントロールをうまく誘導することで引き出すことができます。

これは車の運転中やテレビゲームをしているときにもよく経験していると思います。

自分という存在を全く意識せずに、淡々と作業している感じ。適度に集中していて没頭している。何をどうすればいいのか考えなくても分かる。

このような状態をフロー状態と言いますが、これもある種の催眠状態です。

けれど、別に眠ったような感じにはなっていません。

催眠と言えどいろんな状態があります。

 

よく催眠術で意識が落ちて眠ったような感じになるのを見ると思いますが、あれはトランス状態という催眠状態の一つです。

そういうものなのだと理解しておいてください。

 

一口に「催眠」と言っても、いろんな形態がありますが、どの催眠にも共通して言えるのは「変性意識状態」ということです。

よく、アニメのキャラクターが怒りで覚醒するということがありますが、感覚的にはそれに似ています。

七つの大罪に出てくる主人公メリオダス

このキャラクターは、自分の中にある魔人の力に飲み込まれます。それによってめちゃくちゃ強くなるのですが、我を失ってしまっています。

時間がたつと元に戻ります。

 

脳波

端的に言うと、催眠状態というのは人が寝ていて「夢を見ている状態」に近いものであると考えられています。

つまり、映画館でスクリーンを眺めているようなそんな感覚です。

 

また、夢を見ているときはかなり論理破綻したようなシナリオが多いはずです。

現実にはあり得ないシチュエーションが夢の中では当たり前に起こりますよね。

 

これは、脳の前頭葉が制御をやめているためだと言われています。

つまり、催眠状態でも同じようなことが起こるんですね。

 

目の前に好きな人が現れたり、わさびが甘くなるというものもありますね。

 

専門的な話になると、脳波がβ波⇒α波⇒θ波とリラックスした状態に向かっていきます。

これが夢を見ているときと同じ感覚なんです。

 

 

脳科学的な催眠の一考察

催眠状態とは、無意識が引き出された状態で、それは夢を見ている感覚に似ているということでしたね。

これを変性意識状態と呼びます。

 

では、変性意識状態にある脳は一体どのようになっているのでしょうか?

 

スタンフォード大学のデビット・シュピゲールという方が行ったMRIを使った研究によると・・・

簡単に言うと、判断能力が低下し感覚が鋭くなっている状態であると言えます。

 

MRIを使った観察では、前帯状皮質上部という計画や判断、予測をするための働きが抑制されたとのことでした。

そして、集中を切り替えたり、短期記憶を保持する役割のある前頭前野上側と

味覚などの五感をつかさどっている島皮質を接続している回路の働きが活発になったことが報告されました。

 

無意識の力が引き出された状態というのは、まさに夢の中のような感覚になりますが、脳の中ではこのような現象が起こっているのでした。

 

 

ということで、催眠のしくみをざっくりと説明しました。

 

それでは、また。

 

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ふじ

(元)経験年数4年のメンタル系作業療法士。パーソナルカウンセリング・コーチングの経験を経て独立。現在、自由人。「個人が自由に生きる」ことをテーマに、メンタルの整え方や心理系スキルについての発信をしています。

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